平成20年度スキー指導者検定準指導員検定会検定員講評

A班

三浦裕明(A班班長・ブロック技術員)

三浦裕明(A班班長・ブロック技術員)

A班はテールコントロールとしてシュテムターン、プルークボーゲンの2種目、トップ&テールコントロールとして小回り・不整地、プルークターンの2種目をジャッジさせていただきました。

テールコントロールではスキーのテールがターン外側にズレることによってターン運動がおこることが原則となります。運動としては外スキー主導、抜重・回旋、荷重・角づけの要素が重要なポイントになります。具体的な内容としては、シュテムターンでは開きだしの時点で先落としが起きてしまうもの、開きだした外スキーの上に荷重ができないものについては、この種目の要素として外れます。

次にプルークボーゲンでも同様ですが、内スキーに重心が残ってしまうもの、外脚を伸ばしながらターンを起こしてしまうもの、外スキーの縦軸方向の落下運動が多すぎるものについてはテールコントロールの要素からは外れていることになります。

次にトップ&テールコントロールの小回り・不整地についてですが、皆さん、その運動要領を理解されている方が大変多くみられ、まずまずの結果につながっていると思います。

最後に、プルークターンですが、ここでは、プルークボーゲンからパラレルターンへと導くための、その途中の段階を取り出して演技する師範技術が求められています。その要素としては、外スキーの縦軸方向の落下運動を多く取り、その結果として内スキーに重心が移動していくところ、またニュートラルゾーンではプルークポジションからパラレルポジションへとポジションが移行していくところが重要なポイントとなります。受検者の方に多くみられたのは、外スキーの横ズレが多いもの、回転孤が深回りし過ぎて横移動が多くなり滑走性を失くしてしまったもの、ニュートラルゾーンでのポジションの変化が起きていないもの、完全なパラレルターンになっているものなど目につきました。以上の内容でジャッジさせていただきました。

B班

西本 成寿(B班班長・ブロック技術員)

西本成寿(B班班長・ブロック技術員)

B班ではパラレルターン小回りのテールコントロール、大回りトップ&テールコントロール、大回り・中回りのトップコントロールをジャッジしました。

1日(土)は降雪のため、視界が悪かったり、バーンも変わりやすい状況でしたが無事検定を終えることができました。

テールコントロール小回りでは、外足荷重によってテールがずれていく中で外向姿勢が現れるが、それを維持できず 内向姿勢になってしまう方が見られました。

トップ&テールコントロール大回りでは、皆様の理解が進んでいると思いました。一部、滑走性の低い、落下してこない滑りの方が見受けられました。もう少し縦軸方向への落下運動を意識するとよいと思われました。

トップコントロール種目では、内足主導による荷重・角付けがトップコントールの特徴なのですが、それが見られ ず、外足主導での荷重・角付けになってしまった方、ニュートラルゾーンをしっかり と意識できなかった方には厳しい評価をいたしました。ニュートラルゾーンからの内 足主導での荷重・角付けの方法を学んでほしいと思いました。