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【スペシャルインタビュー】

第1回 後編

堀島行真選手

スキー・モーグル日本代表
トヨタ自動車所属
 
堀島行真選手

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堀島行真選手

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【スペシャルインタビュー】 第1回 後編

堀島行真選手

スキー・モーグル日本代表
トヨタ自動車所属


 世界の頂点を極めたコブの達人が語る
ジュニア時代のボクと家族の支え (後編)


※前編からの続き

 

小4でバックフリップ成功の神童
気になる勉強の方は、、、
「アホではなかったと思います」(笑)

 
ジャンプで高く飛んで後方にくるっと宙返りするバックフリップという技がありますが、ちなみにあの技はいつぐらいからできるようになったんですか?

それがちょうど小学校4年生ですね。

え~~~!!?? 小学4年生!
小学4年生の時にもうバックフリップできちゃってたんですか!?(笑)

そうですね、あのぉ、はい(笑)。ウォータージャンプというのがあるのですが、僕らモーグルの選手とかが練習で使う施設があるんですけど、そこに初めて行ったのが小学校4年生の夏で、その4年生の時にウォータージャンプを始める理由としてバックフリップという技をやりたかった、というのがあったんです。とにかく後ろに一回転、回ることが自分の目標でした。

すごいですね、それをコーチなしでやってしまったわけですからね。

4年生の冬にはできるようになっていたかったので、一生懸命練習していました(笑)

それだけ運動神経がいいということは、スキー以外にも何かされてたんですか?

小学校の時は冬は毎週土日はスキーに出かけていましたので、習い事とかができませんでした。サッカーとか野球とか、そういうのに小学校の時に入りたかったけど、スキーがあって入れなかったというのはありました。冬の間長くチームから離れるので、チーム競技はできないというのがありました。

インタビュアーとしては、こんなオリンピックで活躍するような選手って、小学生の頃はどんなふうに過ごしていたのか、どんな遊びをしていたのか、気になるんですが。

いやー、普通に、外行って遊びまくってましたね。学校から帰ってきたら玄関にランドセル置いて、近所の子と鬼ごっことか、近くに川があるので魚を捕まえに行ったり、水切りしたりとか。

勉強の方はどうだったんですか?

まー、そんな、アホっていうほどではないと思うんですけど(笑)、両親が小学校の先生なので、授業が終わってからも勉強のことを聞きやすかったというのはあります。学校の先生が家にいるっていう感じですね。宿題とかできていないところとかは、すぐに聞いて教えてもらっていました。

文系、理系、どちらが得意でしたか?

中学校の時に、数学の先生が担任の先生だったので、数学を教えていただくことが多くて、なので数学に興味がありましたね。めっちゃむずかしい計算はできないんですけど、でも取り組んでいるときは面白いなーと感じていました。

ほー、数学ですか。公式や理にあてはめて難問を解いていくことに愉しみを感じていたと。

そうですね。

ちなみに体育はどうだったんですか? 数学と体育どちらが好きでしたか?

それはやっぱり体育の方が好きでした。

やっぱり(笑) 苦手な種目、スポーツはありましたか?

うーん、なんですかね。ラケットスポーツ、ですかね。テニスとかバドミントンとか、卓球とか。あとは、野球もあんまりやる機会がなかったので。

堀島選手でも苦手なスポーツはあるんですね。少し意外です(笑)。

苦手というか、まー、しいて言うなら、という感じですけど。小学生のレベルではだいたい平均ぐらいはできていたと思います。中学生になると部活が始まるので、部活をやってる子に比べたら、というのはありますけどね。

そうですか、しいて言うなら苦手というぐらいだったわけですね。やっぱりそうですよね(笑)
今回のこのインタビューは、記事として発信する先つまり、読者はアイキッズスノークラブの会員の小学生、そしてその親御さんということになります。世界のトップにまで上りつめた選手が、どのような道を歩んで世界のトップ選手へと成長していったのかを紹介することで、読者の皆さんのこれからの成長や子育てに何かしらの参考になるかもしれない、なるとといいな、という思いで行っています。
そこで、堀島選手がこの世界の頂点に上りつめた今にして思う、子どもの時にこんなことをしておくとよかったかもしれないとか、この記事を見ている子どもたちに、こんなことをしておくといいよ、というものはありますか?

堀島行真選手

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姿勢や食事に気を付けて
ケガをしにくい強い体づくりを

 

そうですねー、多分ですけど、体が資本なので、小学校の時は例えば食事に気をつけたりとか、姿勢とか、そういったところに気を付けて生活するといいと思います。姿勢は、寝る姿勢、立ち姿勢、歩くときの歩き方、その辺ですね。そういったことは何気なく、意識しないでやっていると思うのですが、今にして思えばとても大事なことなので、もし子どもの頃にしておくべきこと、としたらその辺ですかね。
あと、ケガをそもそもしないような体にするために、人間の身体のこと仕組みなんかを知っておいた方がいいと思います。

姿勢ですか。そういう意味で、今の子どもたちを想像するに、姿勢の悪い子はいっぱいいますよね。やはり、スポーツで姿勢の悪さは問題ですか。

そうですね、生まれてから何年も何年も長い年月をかけて成長していきますけど、悪い姿勢でいるとだんだんと骨格の歪みだったり体の恒常の歪みになってくると思うんですね。そうすると、スポーツ選手としては成功しないというか。姿勢に気を付けて、いい姿勢でいることが普通にでききていること、それが選手として大成するための土台になるというか、そんな感じがします。

 

親の理解と親への感謝

 
そういう意味では、親の理解というのも必要になりますね。いい姿勢とか悪い姿勢とか、子どもが自覚することはあまりないでしょうし、食事となると親の理解と行動がすべてです。

そうですね。いろいろ気づいて、いい方向に導いてほしいと思います。

親の理解というところでは、選手活動に対する理解も必要になってくると思います。ナショナルチームに上がると、環境がどんどん変化していったと思いますが、その辺のご両親の理解というのは感じられましたか?

もちろん最大限に理解してくれて、手助けしてくれてほんとに感謝しています。成績が上がるにつれて環境もレベルアップして、お金もかかるようになり、ナショナルチームに入ると海外遠征もあるのですが、そうなると日本で滑ってるだけのお金で済まなくなってきますし、スキー場に行くということだけでも、18歳になってクルマの免許を取らない限りひとりでは行けないわけですから、その時間的な協力というか、親の理解と支えなしにはこの場所へ立つことはできなかったと思います。

なるほど、お父さん、お母さんに感謝ですね。ありがとうございます。
では、最後に、今堀島選手がトライしていることを教えてください。

そうですね、誰もやったことがないことにチャレンジしてみたいと思っていて、たとえばですが、さきほどバックフリップという技についてお話しがありましたが、それを今は2回転までは雪の上でできるのですが、3回転はまだできていないので、3回転できるようにしたいということで練習しています。なんというか、大会で勝てたらすごく気持ちいいというか、やったーという気持ちになるんですが、大会とは違うところでも、新しい技にチャレンジをしてそれが成功したりすると、そういう気持ちになります。心が動くようなチャレンジをすることに、ある種の依存症的な感じになっています(笑)。

2年後には北京オリンピックがあります。目標をお聞かせください。

そうですね、もう2年を切っていて、年ごとに目標は変わっていきますが、最近思うのは、競技をできるだけ長く続けたいというのが目標です。やはりケガをしないことが大事で、長く続けていればオリンピックに出るチャンスも出てくるし、そこで金メダルを取ることも可能というか、出場したらみんなにチャンスはあるわけですから、そういった可能性に対して楽しみを持ちながら、1年でも長く現役生活を送りたいなと思います。

子どもたちに向けたメッセージをお願いします。

僕は小さいころから両親の影響でスキーを始めることができて、ほんとに幸せだったなと、なにより今思っています。ここまで来られたのも、元気な体があってのことなので、まずは健康で元気な体をもってほしいと思います。スキーはほんとに楽しいですから、ずっと一生涯スキーができるように、たとえケガをしてしまってもまた滑りたいなという気持ちになるように、毎週土日はスキー場に連れて行ってもらってたくさん楽しんでほしいと思います。吹雪の日とかは寒いですけど、晴れた日やパウダーの日はすごくきれいだし、気持ちいいし、楽しいスキーができると思うので、そういった日を選んででもいいのでいっぱい雪山に行ってほしいと思います。そこで遊んで楽しんでくれたら僕も嬉しく思います。

今日は、先日帰国(取材は12月某日)されてトレーニングで忙しい時にお時間を作っていただき、ありがとうございました。ワールドカップ、ご活躍を願っておりますので、ケガのないように、2年後の北京も目指して、頑張ってください! ありがとうございました。

ありがとうございました! 頑張ります!

スペシャルインタビュー 第1回
堀島行真選手はここまでです。