東海北陸ブロック指導員研修会(愛知県主管)実技@実施レポート
田嶋昌岳(SAJデモンストレーター・ブロック技術員)
平成16年度東海北陸ブロック指導員研修会(全日本スキー連盟主催・愛知県スキー連盟主管)が12月6日・7日の両日、岐阜県ペンタピアスノーワールドにて開催されました。
記録的な暖冬の中、果たして実技研修ができるのか否か、大いに心配されるところでありましたが、ペンタピアスノーワールド関係者の皆様のご尽力により、無事研修の場を持つことができました。スタッフの皆様に深く感謝申し上げます。
今回の参加人数は260名を数え、通常班に加え、公認指導員受検班、準指導員資格取得後1〜3年の班、ご高齢者の先生方の班など、計16班構成で行ないました。人数、雪の状況を鑑み、大きく2つのグループに分け、理論研修、実技研修を交代で実施し、研修を予定通り行なうことが出来ました。
第1日目
我々ブロック技術員による新教程の理解に関するデモンストレーションを中央研修会のメインスピーカである市野聖治先生解説の元で行なった後、各グループに分かれ、実技・理論研修を行ないました。
私が担当した班は第10班で15名の班構成でした。実技からスタートし、今回のサブテーマである「自然の力を最大限利用するために必要最小限の運動を行なうスキー操作」、いわゆる「頑張らないスキー」について、参加された先生方と一緒に理解を進め、実践してみました。今シーズン初滑りという先生方もかなりおられ、思い通りいかない場面も見られましたが、後半行なわれた市野先生による理論研修により理解を深められた様子でした。
その後各班にて、実技研修・理論研修における問題点、疑問点についてディスカッションを行ないました。第10班では、指導者としてどうすればスキーの普及、振興に結びつくかというテーマで議論を行ない、熱い意見交換がなされました。
第2日目
昨晩の大雨のため実技講習は中止かと思われましたが、幸い明け方から気温が下がり、少し堅いバーンではありましたが実施する事が出来ました。理論研修では、市川真澄ブロック技術員より、ニ軸運動感覚、股関節外旋位について、他のスポーツと比較しながらその重要性を分かりやすく説明いただきました。最後に各班から前日討議された内容の発表が行なわれ、ほとんどの班がスキーの普及についての発表でした。
私たちは、スキーヤーが毎年減少しているという現実を理解していても、指導者として、どうすればスキーヤーの掘り起こしや呼び戻しができ、スキー人口を増やす事ができるかという話し合いをする場面があまりありませんでした。今回のディスカッション・発表により、漠然としていた先生方一人一人の考えや思い、今後の個々のクラブの方向性などが確固たるものになったのではないかと思われました。各班より様々な提案や要望をお聞きすることができ、次のスキーシーンへ反映されていくことが望まれます。
今回の研修会は、雪上不足のため実技講習に制限された内容となりましたが、理論研修や、グループディスカッションによって、過去の研修会とは一味違った有意義な研修会になったのではないかと思います。