SAJデモンストレータ選考会愛知代表参加者選考会実施レポート
梶田洋像(SAJイグザミナー)
昨今、スキー指導者は、技術レベルが高いことと同時に、消費者が求めるものに十分答えなくてはならない時代です。十分に指導できる指導能力と 組織対応などが大切で、SAJデモンストレーターを目指す先には重要な使命があります。
愛知県スキー連盟、所属を中心にしたエリアサービスに当たっていただける方々を SAJデモンストレーター推薦者という位置づけと考えます。従って、各研修会、 検定会などでリーダー的な役割が期待されます。
理論選考
理論選考においては指導技術、指導についての理論的背景を確認させていただくことを中心にお聞きしました。そのなかで、今後どのような方向性を持っているのか、そして今現在認知している、またこれから認知しなければいけないマーケットは如何なるものか?というテーマも重要でした。
各人の現状認識、また活動そして将来ビジョンはしっかりされていて感心すると同時にもう少し広い視点で見た中でスキーに携わる者の中心的な考え方を出していただけると更に良いのではないかと感じました。
実技選考
前半
- テールコントロール〜トップ&テールコントロール〜トップコントロール といった流れを1つの滑りの中で順に表現する。
- トップコントロールにおける外足主動〜両足主動〜内足主動といった流れを1つの滑りの中で順に表現する。
全体的に見て、滑りそのものが単純化されていなく、普段の滑りの中で表現をしようとするあまり、違いが解りにくいのが一番気になりました。
シンプルに滑っていただければより良い形になると思います。また、加重と角付け
という2大要素をしっかり行なう事は言うまでもありませんが、研修会から言われているように’曲げ’加重による操作、ターン始動は3つのパターンに共通していますが、基本的なこの部分がおろそかになっていたようです。
後半
講習会形式でマイナス角付け、プラス角付けの基本的な理解と運動要領、ポジ
ションの確認を行い、大幅に理解が進んだ様子が確認されました。
SAJデモンストレーター選考会に推薦される事となった方々には選考会において高い理解レベルを発揮して認定される事を願っています。
技術表現、技術レベルの高さだけを全面に押し出す時代は既に過去のものとなっています。社会の中でスキーがどのように認知されているかを理解し、今後どうあるべきかを考えてスキー界、スキー指導員の世界に留まることなく様々な可能性を理解吸収できるように、今後研鑚を積み各人の持っている能力の引き出しと、地域への活力に対する期待をしております。