第42回全日本スキー技術選手権大会参加レポート(出場選手)

宮原祥予(強化指定選手)


宮原祥予(BE-IN)

今回は県の選考で昨年より順位を落とし2位通過。しかしシーズンインから自分のテンションは全日本に合わせていくことができれば良いと思っていたので、1月から3月の試合が始まるまでは一つの通過点だと思い、この全日本に集中していました。実際に2月の練習ではいろいろな滑りのパターンを作り、ナチュラルバーンという設定に向け、今シーズンの合宿等で練習してきた基本的な部分を固めた上で、自分自身の滑りの幅を広げていきながら八方に入りました。八方に入って更に調子を上げ、開会式が始まる前までの事前合宿ではこの雪ならこの滑りでいこうといったように、いくつか明確に戦略が決まってゆき、自分自身で今までにない程の、“絶対に準決勝へ進める”手ごたえを持って大会を迎えました。

気付けば5回目になる全日本ですが、今まで、過度な緊張や不安感の中で進んでしまっていた大会が、今回は全日本の雰囲気にのまれず自分のペースでしっかりとスタートに立つことができました。コース取りや雪質に合わせた滑りもしっかりと決まり、実際にゴールまで自分の中で“よし!”と思える滑りをしてきました。しかし、点数掲示は全くその思いとは逆。1種目・2種目の納得のいかない点数に、今年調子のよい小回りにかけ気持ちのきりかえをしようと思いました。しかし「今日は通ればいいから、明日からは点数クリアになるんだし、大会を楽しんで」と声を掛けてもらったのを忘れ、まくらなくてはという気持ちの中で楽しむ気持ちのかけらもなく挑みました。コース取りは2週間前に練習で滑ったラインでここしかまくれないと思いスタートし、終盤のミスで点数は過去最低点。負け犬の遠吠えかもしれないけれど、ミスはしたけれど他選手と比べなぜ?と思う納得いかない点数が正直な気持ちでした。しかし、攻める気持ちからのミスに後悔はなかったですし、午前中2種目も内容は十分にいい滑りをしたことで、あとはぎりぎりでも本選へ進めるよう祈る気持ちで発表を待っていました。

発表後は過去最低順位で、私はサポート側へ。1点差というのは私にとって惜しいというものではなく、1点も100点も同じで、進めなかったという結果。内容が悪くなかっただけに悔しい気持ちは抜けず、次の日のサポートは正直とても苦しいものでした。本気で準決勝に行ける手ごたえを感じて挑んだ大会は、 27年間で一番悔しい気持ちになった日でした。 しかし今は運を味方につけれなかった自分の責任。この大会では技術面、メンタル面で大きなものを得たと逆に今の私の力になっています。悔しいだけでは終わらないよう、また練習・トレーニングに集中する新しいシーズンを迎えた気持ちです。

自信を持って準決勝に進めるだろうといえるようになったのは、指導していただいたコーチ、力になっていただいた“チーム愛知”の方々、支えていただいた方のおかげだと本当に感謝しております。