バッジテストA テクニカル・クラウンプライズテスト、1・2級テスト実施レポート
浅田薫夫(ブロック技術員・プライズテスト主任検定員)
桜開花の便りが各地で聞こえる中、3月27〜28日に第2回目のプライズテストをほおのきスキー場にて実施いたしました。天候が心配されましたが二日間とも快晴となり、スキー場関係者のご協力により、セパレートされた検定斜面が確保でき、日程をスムーズに消化することが出来ました。
3月27日(土) 事前講習+種目テスト2種目
バッジテスト受検に必須の事前講習を行いました。本年度より改定になった検定種目の理解と、検定バーンを使っての実践的なトレーニングを各班に別れて行いました。 スキー場側の大会等によるゲレンデ使用状況により、午後2:30よりプライズテスト2種目の検定を行いました。
@ パラレルターン中回り(整地)
角付け重視のスキー操作が多く、加重感覚が少ないためにスキーのたわみが現れてこないケースが多かった。ターンスペースの理解不足が散見された。
A フリー滑降
スピード不足が原因で積極性に欠ける滑りになっていた。高いスピードの中で適確にポジション変化が出来る能力を高めていって欲しいと思います。
3月28日(日) 種目テスト4種目
2日目はプライズテストはパウダーコースを、1・2級テストでは白樺コースをメインに使って検定を行いました。スキー場側の多大なご協力により、パウダーコースは整地と不整地に別けて実施することができました。
Bパラレルターン大回り(整地)
朝の一番の種目とあって、引締った固い斜面であった。斜度変化の対応が出来ないため、ラインが谷側に落とされる傾向が強かった。内脚が上手く使えないので外脚主導になり、両脚の傾きが不均等となるケースが多く、この傾向は谷回りの部分より山回りの部分で多く見られた。
C パラレルターン小回り(整地)
中心軸運動感覚の捻り操作、切換えだけの浅い弧になるケースが目立った。落差をしっかりととった丸い弧を描いて欲しい。
D パラレルターン小回り(不整地)
上体を常に谷側に向けられないため、腰が回ってしまいスキーを下に向けられない方が多く見られた。コブの中でも丸い弧を描くようにしてもらいたかった。
E パラレルターン大回り(不整地)
暖かい天候のため、雪質はかなり緩んだ状況となった。スピードを求めるための切換えだけの浅い弧、外脚の圧感覚を求めるため、過度な角付けの滑りが多く見られた。
整地種目では、自らスキー板に働きかける運動が見られませんでした。多くの受検生の方がスキーの性能に頼っていて、外スキーの角付けと踏ん張りだけで滑ってくる傾向でした。不整地種目では、不整地の滑り慣れを感じ取れませんでした。色々な雪質や状況で滑ることにより、今後適応能力を高めていって欲しいと思いました。
以上、僭越ですが講評とさせていただきます。合格した皆さん、おめでとうございました。