第1回教育部研修会参加レポート
中谷裕次(SAA委員)
平成16年7月10日(土)天白生涯学習センターにおいて、教育部の新年度に向けた第1回目の研修会が行われました。
スキー連盟の新しい年度は10月からであり、昨年までは10月以降に行われていた行事ですが、愛知県スキー連盟の置かれている現状把握、今後の教育部の方向性、スキー教程のより深い理解等を行うため、早い時期から研修会が開催されました。また、今回はブロック技術員、SAA委員とともに教育部強化指定選手も初めて参加し、一緒に技術理解を深めました。
研修会冒頭に斎藤二郎教育本部長及び一柳達幸教育部長からこの研修会の趣旨、愛知県スキー連盟としてブロック技術員、SAA委員及び強化選手に何が求められているか等について説明がなされました。
引き続いて、市野聖治SAJ専門委員を講師として研修会が始まりました。
最初に、SAJ教育本部では検定種目の理解を深めるためにDVDビデオの改正が検討されていることや役員改選などの来季に向けた動きが簡単に説明されました。その後、「雪無し県の愛知県スキー連盟が全国的に飛躍するためにはどうしたらよいか?」というテーマが出され、スキーと直接関係はないのですが、平均身長172cm、1日の平均練習量80分という高校バスケットボールチームが大躍進し数年でインターハイベスト16に入賞した例が紹介されました。
大躍進した秘密はいろいろとありますが、主に下記のことがポイントとして上げられました。
- 選手自らが常に与えられた条件(限られた練習時間、低い身長)の中で勝つためにはどういうプレーをしたらよいかを考え、実行していた。
- 古武術の考えを取り入れることにより、体の無駄な動きをなくし、少ないエネルギーで効率的なプレーができるようになった。
- 1.と2.により新たな戦術が生まれた。
どれも愛知県スキー連盟が躍進するためのヒントと感じました。
また、古武術の考えとスキー技術(体幹部荷重・角付け理論)との関係について解説がなされました。
次にテールコントロール、トップ&テールコントロール、トップコントロールのビデオを見ながら、それぞれの技術を確認するとともに、評価の観点が説明されました。4月のブロック技術員選考会時にはテールコントロールについての疑問点が多く、雪上ディスカッションを重ねた経緯もあり、より詳細に技術説明が行われました。
最後に技術選トップ選手におけるここ数年の技術変化を追ったビデオを見ながら、トップ選手がどのようにどれだけ変化しているかが解説されました。今年の技術選と数年前の技術選の映像を左右に並べてみるとその差は歴然でした。このトップ選手の変化は特に強化指定選手達にとってはよい勉強になったのではないかと思います。
今回は短時間ではありましたが、スキー技術論のみならずSAAの今後の方向性と委員・選手それぞれに何を求められているかが確認できた有意義な研修会でした。