指導員研修会 理論B実技@、ABC級検定員クリニック@実施レポート

後藤和広(ブロック技術員)

平成17年度全日本スキー連盟指導員研修会が12/10〜12/12の3日間にわたり岐阜県乗鞍青年の家、飛騨高山スキー場において開催されました。

暖冬の冬を迎え、はたして雪上での実技研修が出来るか不安をいだきながら準備を進めてまいりましたが、飛騨高山スキー場の関係者の皆様のご尽力により、無事研修の場を持つ事が出来ましたことを深く感謝申し上げます。

12月10日(金)午後より理論研修が行われました。一柳教育部長、梶田SAJイグザミナー、市川ブロック技術員により研修テーマについて講義が進められ、有意義な研修の場を持つことができました。

デモンストレーション風景
デモンストレーション風景

12月11日(土)より、実技研修が開催され、始めに、主任講師である梶田洋象氏(SAJイグザミナー)の解説でデモンストレーションが行われました。ここではブロック技術員による滑走デモンストレーションに加え、スキーヤーの足さばき、体の向き等を静止体で示すデモンストレーションも行い、参加者の皆様により理解を深めていただけたのではないかと思います。

デモンストレーション後、各講師別に15のグループに分かれ、班別講習を展開しました。リフトが運行できない状況下、斜面を足で登りながら限られたスペースの中で他の班の動きに配慮しながらの講習となり、参加者の皆様にはご苦労をおかけいたしました。“水平面に対する角付け” “基本ポジション” “スキーに対する荷重”“中心軸運動感覚と2軸運動感覚”などの内容をコアに、各班熱心な研修が進められました。また、夕刻からは検定員クリニックが実施され、一柳教育部長の講義によって、水平面からターン内側への角づけ、内脚の使い方と働き、などの視点から技術をいかに評価していくべきかを確認しました。

講習風景
講習風景

12/12(日)前日に引き続き、雪上での実技研修を行いました。2日連続となる斜面の登り下りの繰り返しにより、体力的にハードな研修会となりました。私のグループは、“なんば”を取り入れた滑りの中から、二軸運動感覚の習得を目指しました。また、どのような方法を用いたら、初心者がいち早くスキーの進行方向を変えられるかを小グループに別れ研究しました。一方、2日間の研修の中で、私は言葉の難しさを感じました。技術用語の定義を分かりやすく、自分の言葉として伝えるために、滑走前と滑走後に説明を行い、滑り手の感覚を大切にしながら理解を進めてもらうなどの工夫をしました。

青年の家での夕食風景
青年の家での夕食風景

今回も他府県スキー連盟より数名の先生方が参加されました。ある先生は、昨年は1人でしたが今年は4人で参加されたとの事でした。聞くところによれば昨年参加された際、愛知県の研修内容が気に入り、今年はお仲間を誘って連続参加頂いたとのことでした。この様な方々の存在は、我々にとって大きな励みとなり、心から感謝申し上げる次第です。

研修会参加者の皆様には雪不足及び宿舎食堂の改修工事など、ご不便をおかけしましたが、皆様のご協力により無事修了できましたこと、スタッフ一同感謝しております。ありがとうございました。