準指導員養成講習会実技C・理論E実施レポート
久野裕司(ブロック技術員)
平成17年2月19日(土)〜20日(日)の会期により、平成17年度準指導員養成講習会(実技C、理論E)がほおのきスキー場において行われました。
第1日目は、気温が高く小雨が降る中、午後にはさらに濃霧による視界不良という悪コンディションでの講習実施となりました。第2日目は、時折、青空の見える比較的安定した天候となったものの、前日緩んだ雪が冷え込みにより非常に硬くしまった条件となりました。このように大きく異なる条件の中で、怪我の報告もなく行事を終えることができましたのも、ほおのきスキー場関係者ならびに参加受講生の皆様のおかげであると感謝申し上げます。今回の養成講習会は、必須とは位置づけられていないものの、検定を直前に控え、114名もの多くの方が熱心に受講されました。
19日(土)は視界の悪さも相まって、基本ポジションの再確認およびプルークボーゲン、シュテムターン、プルークターンなど比較的低速で行うことのできる種目に時間を費やす班が多い様子でした。15時30分から行われた理論講習では、愛知産業大学の簗瀬歩先生より「スキーの特性に応じた基礎理論」と題して、スキースポーツをとりまく環境の変化やスキーの指導方法論について講義が行われ、受講生の方々も熱心にペンを走らせている様子でした。
20日(日)は硬くしまったバーンにおいて、前日未消化であった急斜面を使った種目やトップコントロールの種目を中心に講習が進められました。硬く、小さなうねりのある急斜面では、シュテムターンやトップ&テールコントロールのパラレルターン大回りなどでバランスを乱す方も見られ、今一度、基本ポジションの確認の必要性を感じました。特にターン前半部である谷まわりの部分を長くとる意識が大切ではないかと思われます。
受講生の皆様には2日間の講習を通じて、「スキーのターン運動を導き出すスキーヤーの身体的運動の理解」と「3つのコントロールのメカニズム」についての理解が深まり、滑りの中での表現力をさらに高めることができたのではないかと確信しております。どうか、残された日々をくれぐれも健康に留意され、ベストなコンディションで学科・実技検定に臨まれ、日頃の研修の成果を十分に発揮いただけることを祈念いたします。