第28回東海北陸ブロックスキー技術選手権レポート

青山和敏(ブロック技術員)


競技風景

平成17年2月3日(金)〜5日(日)の日程でほおのきスキー場にて開催されました第28回東海北陸ブロックスキー技術選手権大会へ、強化チームで出場して参りました。

大会当日は、気温が低かったものの天候にも恵まれ、前の週に引き続きバーンコンディションも良好な状況での開催となりました。東海北陸ブロックには、昨年度、全日本選手権で上位の成績を収められた選手も参加されており、強化チームとして上位へ食い込むべく、選手全員が全開で臨みました。

監督及びコーチ 青山和敏、村上 亨、田嶋昌岳
参加選手(男子16名) 小野田謙介、川村毅、神谷洋介、木下光仁、山口誠、村田記章、中井俊陽、澤田孝史、阪野貴弘、小川聡、林洋右、東村伊佐三、石井孝幸、片桐健治、広瀬英樹、井上拡
参加選手(女子6名) 荻山浩加、宮原祥予、濱島理恵子、中嶋利恵、松本美穂、都築朋子

■ 競技日程・種目・使用コート
2月3日(金) 開会式、選手会  
2月4日(土) 大回り(急・整地・フリー) パウダー
中回り(中・整地・カービング要素) 白樺
小回り(急・ナチュラル・フリー) パウダー
小回り(急・不整地・フリー) マウント
2月5日(日) 大回り(急・ナチュラル・フリー) パウダー
総合滑降(総合斜面・フリー) ジロー
閉会式・結果発表・表彰式  

結果報告

ゴール周辺の様子 愛知県選手
ゴール周辺での愛知県選手

男子は、小野田謙介選手が総合6位入賞、女子は、中嶋利恵選手が3位、濱島理恵子選手4位、宮原祥予選手6位と3名入賞を果し健闘して頂きました詳細→

大回り(急・整地・フリー) 担当:村上 亨

整地されたバーンコンディションであったため、トップコントロールの技術で滑った選手に高得点がでました。その中で、愛知県の選手はトップコントロールの技術をしっかり演技できたと感じました。しかし、バーンが柔らか目の状況であったこともあり、急斜面のスピードをゴールまで繋げられた選手とそうでない選手で得点に差が出てしまいました。

中回り(中斜面・整地・カービング要素) 担当:青山和敏

スタート前 コーチと作戦
スタート前の愛知県選手たち

スタート前半と後半で若干コースの荒れ具合は変わってきましたが、良く整備されたコースでの競技となりました。中斜面ですのである程度のスピードを維持した中でのカービング要素が求められます。愛知県の選手は全体的にトップコントロール技術を上手く表現できたと思います。これは合宿での成果と感じました。
ジャッジの傾向はニュートラルゾーンでのスキーの走りを重視しているように感じました。

小回り (急・ナチュラル・フリー)担当:村上 亨

ナチュラルバーンという設定ではありましたが、斜面状況は非常によく、ほぼ整地に近い状況でした。
選手の殆どが、トップコントロールの技術で小回りを演技しました。その中でも、内側への荷重移動が大きく谷回りの部分で深いターン弧を、明確な動きで演技できた愛知県の選手の技術レベルは高いものであったと実感しました。

小回り (急・不整地・フリー)担当:青山和敏

スタート付近が最も急斜面で徐々に緩くなっていくコース。コブのサイズは前日に降った新雪で柔らかく深いものでした。しかし、女子のスタート前に出場選手全員でコースインスペクションを兼ねてコース整備が行われ、滑りやすい状況になりました。
スタート付近が最も深いコブが並んでいるため、序盤でしっかりリズムを作り、雪面コンタクトをとった中でスピードのある選手に高得点が出ました。全体的には高レベルの選手が多いといった印象でした。270点オーバーの選手が多く、この種目で総合順位を上げた選手も多かったと思います。
愛知の選手は中盤から後半にかけて転倒した選手、又は若干後半で息切れした選手が多く、技術というより体力面での問題を感じました。

総合滑降(総合斜面・フリー)担当:村上 亨

前週の愛知県予選会に引き続いてのジローコースの総合滑降となり、選手にも余裕が感じられる中での種目となりました。見せ場の急斜面では、高いスピードの中でターン弧を描くことができた選手に高得点がでました。
特に女子で、目を見張るほどのハイスピードで滑った愛知県の選手が高得点を叩き出し、スピードに強い選手の存在もアピールしたところは印象的でした。

大回り (急・ナチュラル・フリー)担当:青山和敏

ナチュラルという設定でしたがコースはあまり荒れてなく、前日の大回りと同じような条件下での競技となりました。やはり柔らかい雪質に合わせたエッジングが求められます。状況に合わせた中で最後までスピードに乗せトップコントロールで演技をした選手に高得点が出ました。

愛知の選手は高いレベルのトップコントロール技術を活用して滑りましたが、細かいミスが響いて全体的には自分の力が出せた選手とそうでない選手とはっきり分かれました。点数の傾向的には、前日の中回りのジャッジと同じような傾向を感じました。

まとめ

今回参加した愛知県選手団
今回参加した愛知県選手団(表彰式後)

東海北陸ブロックの中で、各選手とも自分の技術を披露し、それぞれの評価を受けました。中回りは県別の平均で男子も女子も一位でした(非公式集計)。これは中斜面での高いトップコントロール技術を習得できているという成果でもあり、急斜面ではまたその力が出し切れてない反省点も現れた大会でした。

今後はこの評価を受け良い点、悪い点を振り返り、全日本に向けてハイスピード下で自分の演技ができるよう更なる躍進を強化チームとして取組んで参ります。

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