平成18年度指導員研修会理論@・A、公・準指導員養成講習会理論A・B実施レポート
平成17年10月29日(土)及び30日(日)中電ホール(名古屋市東区)に於いて、指導員研修会理論@311名、A300名、公認・準指導員養成講習会理論A98名、B69名の参加で行われました。昨年度よりも交通の便に優れ、立地条件に恵まれた落ち着いた会場となりましたが、初めて利用す会場でもあり色々心配も多かったです。受講生、講師の方々の多大なご協力もあり、2日間とも大きなトラブルもなくスムーズに運営されました。
最初に、主管県連挨拶として宮澤市郎氏(SAA副会長・理事長)より挨拶があり、続いて斎藤二郎氏(SAA副会長・教育本部長)(30日は内田嘉韶SAA副会長)から講師紹介、一柳達幸教育部長から今年度の行事紹介等が行われ、講習会が始まりました。
2006年度教育本部テーマについて (増田千春・全日本スキー連盟教育本部クラブ振興部部長)
現在のスキー教程が発刊されてから今年で3シーズン目となり、今まで2シーズンの動向を簡単に振り返り、今年はどうやって進めていくかを次の3つのテーマごとに具体的な映像を交えながら解説していただき、受講者は理解を深めたのではないかと思います。
- スキースポーツ振興の方向性と指導者の役割
スキースポーツ振興の方向性 - 技術習得は目的ではなく、本質的な目的である「楽しむ」ための手段である
- 子供や中高年へのスキーへの誘い、志向や適正を考えた多様な遊び方への誘い
- 技術指導の進め方
基本技術及び発展技術の構成 - 基本的なパラレルターンを「内スキー主導」の系統へ位置づけ
- 身体の使い方には中心軸感覚と二軸感覚のかたちがあり、中心軸感覚から二軸感覚の動きに変わっていくところがポイント
- 技術評価の要点
- 運動の質的な内容や形が変化する「原因」が理解されていない
- 質的な変化をもう少し勉強してほしい。(ジャッジも指導中も)
最新スキーテクニックについて (小田島賢・サロモンジャパンオフィススキーマーケティング部部長)
世界で活躍している佐々木明選手の滑りを中心に見ながら、スキーテクニックとマテリアルの両面から解説していただきました。
特にフリースキー、ポールトレーニング、筋力トレーニング等普段なかなか見ることができない映像を見ながらエッジングの方法、体幹部や股関節の使い方、トレーニング方法等を解説していただき、受講者はとても興味深く聞き入っていました。
現在ワールドカップで戦っているトップ選手が、どのようなトレーニングを行い、どのようなテクニックで滑っているかを受講者はよく理解できたのではないかと思います。
シンポジウム
- コーディネーター
- 市野聖治(全日本スキー連盟教育本部イグザミナー委員会委員長)
- シンポジスト
- 増田千春(全日本スキー連盟教育本部クラブ振興部部長)
- シンポジスト
- 小田島賢(サロモンジャパンオフィススキーマーケティング部部長)
今回初めての試みとして、市野聖治SAJイグザミナー委員長をコーディネーターとし、午前中に講演していただいた二人の講師を交えて、シンポジウム形式で進められました。
はじめに、市野コーディネーターから講師3名の解説に共通している技術のポイントとして、「体幹部・骨盤・ニュートラルゾーン」の3つについて解説があり、続いて会場の参加者から質問を受け、それに対して3名がそれぞれ回答・解説する形で進められました。
講義を一方的に聞く研修会ではなく、講師と参加者が一緒になり議論する研修会になり、参加者の理解もより深まったのではないかと思います。