第2回教育部強化指定選手研修会実施レポート
村上亨(ブロック技術員)
強化指定選手(以下、強化チーム)研修会が、9月19日(日)愛知教育大学にて開催されました。
強化チーム活動計画(一柳教育部長)
教育部としてブロック技術員の研修会を実施するなど、愛知県スキー連盟のレベルアップに取組んでいます。また強化チームの支援体制もチャリティーイベントを開催するなどバックアップが進んでいます。
シーズン初めの雪上合宿も良い環境でトレーニングが可能になるよう検討しています。愛知県スキー連盟としても皆様のレベルアップを手助け出来る様取組んで参りますので、皆様も目的を明確にして頑張って下さい。
強化研修 (市野SAJ専門委員)
をスローガンにトレーニングに関する理論研修を行った後、全員でグランドへ出てトレーニングを実施しました。
1. ショルダーファーストとヒップファースト
自然に倒れ込みながらウエイトをシフトしていく動きをショルダーファースト、腰からウエイトをシフトしていく動きをヒップファーストと言います。
メジャーリーグのランディー・ジョンソン投手のピッチングフォームは、ショルダーファースト。西武の松坂大輔投手は、ヒップファーストと言われています。いま我々が目指している滑りは、ショルダーファーストです。この違いを実際にトレーニングに盛り込んでいきます。
2. 胸鎖関節の動き
腕の運動の起点がどこにあるか・・。肩ではなく、鎖骨の付け根である。この部分を胸鎖関節といいます。この部分を使い上体を使っていくトレーニングを行って頂きたい。
3. 上虚下実
- 丹田には、股関節の真中の下丹田と胸鎖関節の上丹田がある。
- 上虚下実…上体が虚、下半身が実。上を使って下を動かしていく。
上記を理解し、下半身を使うために上体を上手く使っていく技術を身につけてください。具体的には、肩甲骨を効率よく使い、下半身の動きが苦しいときや難しい局面で、上体を上手く使っていく動きになります。
4. トレーニングについて
前回は、有酸素運動中心のトレーニングをお願いしました。今回からは下記2点を追加し、トレーニングを行ってください。
- 自分の体重(重力)を支える脚の上に乗せていく動きを取り入れたトレーニング (難場走り)
- 種目1本をフルパワーで滑り切れる体力トレーニング (200mラン)
i. 難場走り (色々な文字での表現がなされているが、あえてこの漢字を使います)
疲れたときに階段を登る時の動きのように、膝に手を乗せて一歩一歩前に進む。疲れたときほど合理的な動きになります。ジョギングする時にも、手を振らず、出した脚の上に体重を乗せていく走りを行ってください。
この走りが難場走りで、重力を見方につけた走りです。
ii. 200mを意識した走り
選手権での種目1本フルパワーで滑り切る時間は約25秒です。
200mをフルパワーで走ると約25秒。このパワーが出せる体力を11月までに付けて下さい。
*トレーニングは集まってやるものではなく、個人として体力を付けていくものです。各々が独自に取組み、その中で感じたこと、考えたことを集まったときに意見として出し合っていく強化チームにしていきましょう。
陸上トレーニング
陸上トレーニングでは、ボールを活用するなどし、難場走り、ショルダーファーストの動きを実際にトレーニングを行いました。
1. 難場走り
- 一歩一歩体重を脚に乗せる意識をしながら小走り。
- 手を合わせてi.と同様に小走り。
- 体を前に倒しながら一歩前へ踏み出す。
- iii.の要領で、斜め前方向へ倒れてながら一歩前へ踏み出す(股関節をたたみ込む動きを使います)。
2. 200mラン
- 「難場走り」の動きを意識しながら、内側の足に体重が乗り込むことを確認しながらトラックのコーナー走る。
これらの動きがショルダーファーストであることを、各自確認しました。
選手の意見集約
最後に、選手皆様からシーズンインの合宿についての要望、ご意見をお聞きし研修会を終了しました。