第5回強化指定選手研修会実施レポート
青山和敏(ブロック技術員)
はじめに
第5回強化指定選手(以下強化チーム)の研修会を11月27日(土)〜29(月)の日程で鷲ケ岳スキー場にて行いました。
当初計画では、毎年安定して積雪がある北海道の中山峠スキー場を予定しておりましたが、例年にない暖冬による雪不足により、急きょ日程と場所を変更して実施いたしました。
雪上研修のテーマ設定
以下のテーマを合宿スケジュールに合わせ設定して実施していきます。
- 12月:「ターン内側に支持(支点)を作る 〜 内側を消す」
スピードに対応できるトップコントロールのベース作り - 1 月:ハイスピード下でのトップコントロール
- 2 月:実践斜面でのトップ&テールコントロールの習得
以上により最終目標である「全日本技術選における決勝進出」を目指し活動していきます。
研修内容
1日目
テーマ「ターン内側に支持を作る」 〜ターン外側の肩甲骨を内股関節に〜
- コンディション:
- アイスクラッシャーによる人工雪 幅30m×1500m
- コース状況:
- リフト待ち共に非常に混雑しているため、ゲレンデ上部の比較的広い中斜面をメインに活用
<トレーニング内容>
テーマを実践する中でのポイント
- 角付けよりも荷重を優先
- 股関節の動きで内股関節に支持点を作る。
- ターン外側の外肩甲骨を内股関節に乗せる
- 2つの2軸の動き(両脚が同調しない)
- この段階では可能な限り高いポジションから内股関節の支持を作る。
- 呼吸を意識(支点を作りにいく時に息を吐く)し上体をリラックスさせる。
- ニートラルポジションを正確に作る
2日目
午前中は前日の反復練習
午後は浅回りのターン弧の中での正確な支点作り
- フォールラインに絡んだ中での支点作り
- 支点が作れるようになったら前後の2軸を意識(外腰が遅れないように)
- ターン後半、同調運動で処理しない
3日目
比較的スピードが出せる状況可での反復練習
- 緩斜面では、自然のエネルギーに応じた回転弧を意識
(落下エネルギーの小さい緩斜面での深回りはターン全てを崩してしまう - 頭で覚えるのではなく、体で覚える
- ニュートラルゾーンをしっかり作り、支点作りでターンを始動
- 高いポジションで大きく見せたい
まとめ
今回は混雑した条件の中でしたが、市野先生に理論・雪上研修と徹底的に実施していただき、又、選手も集中して取り組んでいただき大変成果の上がる合宿が出来ました。
選手の滑りが時間と共に変化し、確実に自信を付けているのが表情から窺えました。ミーティングでは「映像や図」を用いた理論研修を行い、理論的なイメージから実践的なイメージを作る事が出来たと思います。
今後はますます正確な「支点」作りが出来るよう更にトレーニングを積んでもらいたいと 思います。
関連文章
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