第5回強化指定選手研修会実施レポート

中嶋利恵(強化指定選手)

11月27日(土)〜29日(月)の3日間、岐阜県の鷲ヶ岳スキー場で強化合宿が行われました。今回は第1回目の雪上合宿であり、当初予定されていた北海道中山峠もこの陽気で雪不足のため残念ながら中止となり、急遽鷲ヶ岳スキー場への変更となりました。

参加者は7名とかなり少なめで、選手の大半が初滑りということで初日27日の午前はテーマ「ターン内側に支点を作る」を意識しながらのフリー滑走がメインとなりました。
何本か滑って感覚を取り戻した後、市野先生をはじめとするコーチ陣によるビデオ撮影をしながらのトレーニングが開始されました。
ターン外側の肩甲骨を内スキーのアウトエッジの方向に乗せていく動きは、シーズンオフの陸上トレーニングでも動作の確認をしてきましたが、実際に雪上での滑走では大変難しく感じました。
肩甲骨を意識しすぎる余り上半身から動いてしまったり、コース幅が狭くニュートラルゾーンをとれなかったせいか、しっかりとした支点を内側に作れずにそのままターンに入ってしまったりと初日は頭の中がもやもやとしていた選手がほとんどでした。

夜のミーティングではビデオで各自の滑りをチェックした後、市野先生が技術選のビデオやイラストを使って2軸運動について更に詳しく説明してくださり、運動についての理解も増しイメージも深まったようです。

2日目のゲレンデも相変わらず凄い人で効率良く練習するためにリフトを使わず、板を担いでナンバで登っての滑走でした。
前夜のミーティングで頭の中を整理でき、イメージが沸いてきたのか選手のほとんどに確実に滑りに変化があらわれてきました。

「昨日までの自分の財産(技術)を捨て新しい事にチャレンジする」
これこそが自分を変える第1歩であり、昨年の自分を思い出す前に新しいことに臨んだ今回の合宿は大変意味のあるものでした。

最後に今回の課題をこれからシーズンに向かってどう生かしていくのかという方向性と計画の話がありました。 実際に雪上に立って3日間集中して取り組んだことで個々の課題が明確になったのではないでしょうか。

「頭で理解するよりも体で覚える」を忘れずに次回の合宿までに今回の テーマを更に自分の中に取り入れ、今年も新しい自分探しに努力していこうと思います。

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